2012年11月26日月曜日

小さな子のワンコイン


24日、25日と開催された、アートクラフト手づくり市。
古い古いかつての織物市場で開かれた市は、かつての賑わいやそこにいた人の気配、その場所の時間をまとうような不思議さも感じられるようでした。

自分の作業場や地元からも比較的近い場所でのイベントとあって、お越しくださった方々との会話もより身近に感じられ、自分にとっても、今までとはまた違う趣のある出展となりました。

ずいぶん冷え込む中、多くの皆様にお立ち寄り頂き、大変ありがとうございました。












ご家族でいらっしゃる方々も大変多く、私のブースにも、今回は特に、小さなかわいらしいお客様が多く来てくれました。

中でも特に印象的だった小さな小さなお客様。
小さなベンチの上に置いた箱の中をずっとのぞいては、何度も何度も中の品物を見比べています。
しばらくずっと選んでいたかと思うと、あきらめたのか、どこかへ走っていってしまいます。
ところがしばらくすると、また走ってやってきて、また何度も何度も品物を選んでいます。
そうしてずうっと選んでいたかと思うと、またどこかへ。



あきらめて立ち去っては、やっぱりあきらめきれずにまた戻ってくるのを、4、5回も繰り返していたでしょうか。
最後にやってきたときは、どうやらお母さんと一緒に来た様子。
お母さんに買ってもらうのかな?そう思ったとき、その子は自分のポシェットを開けて、中から小さなかわいらしい財布をとりだしました。

一生懸命財布を開けて、ようやく中から探し出した一枚のコインと共に、ずっとずっと選びに選んだ品を差し出して、「これ、ください」。


その子が箱の中から一生懸命選んでくれたのは、ワンコインで買える、小さな小さなトイスプーン。

ワンコインとはいえ、小さな子にとってはとても大きな金額に感じられるのでしょうね。
「あのくらいの子にとって、500円って、二十歳くらいの年代の5000円くらいと同じくらいの価値かもしれないですね」と、隣で出展されていた方に言われて、そうかもしれないなぁ、なんて思ってしまいました。
買おうか買うまいか、迷いに迷って、悩んで、考えに考えた末に、ついに決心して買ってくれたのかと思うと、 何だか本当に、嬉しく、有り難くなりました。


初めての人にも、興味を持ってもらえるような。
初めての人にも、手にしてもらえるような。
初めての人に、初めての品として使ってもらえるような。

そんな品物を作れたらいいな。
そんなことを改めて思った、素敵な出来事でした。




イベントの画像は、facebookページのアルバムにもUPしてありますので、どうぞご参照ください。


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