2011年5月20日金曜日

手にするものの温かみ


ちょっと特殊な、ものづくりのツール。
少し変わった形をしていますが、いろいろ検討した結果、この形に落ち着きました。

道具や何か手にするものを作る時、持ちやすく、手の中に違和感なくフィットしてくれたら・・・と、いつも思います。
手にした時の違和感がなく、ずっと持っていたくなるような形状や感触。
あたかも手と一体となるような、手の感覚が道具の先端に伝わるような、そんなものが作れたら・・・とも願ってしまいます。

そういうのは、いわゆる使う時の機能性、という話。
このちょっと変わった形、意外に思われるかもしれませんが、実は作る時にも作りやすい形なのです。(僕にとっては、かもしれませんが。)

鉄を熱して叩いて曲げて、アンビル(金床)の上の作業だけで、出来る形。
鉄や作業の特性や利点をそのまま生かして、無理なく自然に出来上がる形。

使うことで要求される機能的な形と、実際に作ることで生まれてくる形がうまく一致すると、作り手としてはやっぱり嬉しかったりするのです。



よく手になじみ、違和感なくフィットする道具。
離れがたく、ずっと手の中にもち続けられるような道具。

そんな道具をずっと持っていると、ふと気がついたときには、自分の体温ですっかり温まっていたりします。

鉄に感じるぬくもり。道具や手にするものに、感じるぬくもり。誰かの作ったものや何かに感じるぬくもり。
何かにぬくもりを感じる時。それを作った人や、そのもの自体が発するぬくもりもあるでしょう。
でももしかしたら、その「もの」が、それを使ったり手にしたり、見たりする人の手や体、心に、あまりにもぴったりと、寄り添うようにフィットすることで伝わってきた、その人自身の温かさなのでは、とも、ふと思ったりもします。


そんな道具やそんなものを作れたら・・・と、一人のつくり手としては、願うばかりです。

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